新型飛行機のニュース=ボーイング787
今日はこのニュースが新聞に出たり、テレビでやったり、いろいろなところで話題が出てましたが…
けっこう話題になってるので驚きました。旅行業界やたぶん航空業界では、今までもかなりホットな話題なのですが…。
というわけで、今日はせっかくなので、このネタを思いっきり掘り下げて、このブログを訪ねてくれた方に楽しんでもらえるよう、がんばっちゃいます。なお、plaは飛行機にはそれほど詳しくはないですが、仕事上いろいろ吸収してきたので、今日のネタもかなり深く突っ込んだ部分があると思います。もし、不明な点がありましたら、ぜひ、wikiペディアを活用してみてください。写真付きで、結構詳しく出ています。
さて、ネタに入る前に注意事項とお断り。…この中で触れている内容は、すべて主観です。とはいっても、訪問者に誤解を与えたり、嘘を流布する目的ではないのでご安心ください。しかし、独自の角度からとらえている部分もありますので、すべてを鵜呑みにしないようにだけご注意ください。掲載のコンセプトは、
1.わかりやすい説明
2.楽しい内容
3.世の中に流れている情報を元に考察
4.経験と実験の結果を積極的に取り入れる
と、しました
では、前置きが長くなりましたが、この新型機材、何でこんなに話題になっているかといいますと…
1.米ボーイング社の新型機材である
2.飛行機の部品製造のうち全体の約35%が日本製である
3.燃費効率が約20%向上している(対・ボーイング767)
だからだと推測します。が、おそらく、これは正しいのではないかと自負しています。
1-は何となく普通ですが、2/3-は何となく興味がわきますよね。日本がたくさんの部品を作るわけで、世界で認められたって感じがします。3に関しても、最近ガソリン代が高くて苦しんでいる人が多いんじゃないでしょうか?っとこういう訳です。
ここで、飛行機についての豆知識ですが、実は、飛行機は製造メーカーに発注をする際に、かなり細かいカスタマイズのオプション付きでオーダーされます。そのため、飛行機によってというよりも、固有の製造番号ごとに、総重量、定員数などが異なったり、燃料タンクの大きさがそれぞれ異なるので航続距離が異なります。エンジンも取り付け可能なエンジンメーカーが数社あり、各航空会社の都合、事情で選んで発注します。よく見るのは、ロールスロイス・GE・P&Wなど。そのため、20%向上とか、何かと比較している場合は、あくまで一般論ということになります。メディア戦略に引っかかって、のんきに『うぉっ!すごいじゃん』とか驚かないように気をつけましょう。しかし、こんな話をしてしまうと、がんばってるボーイング社からクレームが来ちゃいそうなので、一応付け足すと、燃費20%向上は確かにすごいです!
この新型機の登場によって、機内環境快適度の向上や運行コストダウンによる期待などいくつかのメリットがあります。この新型機、早く就航して、じゃんじゃん飛んでほしいですね...。では、また来週…
と、ここまでは普通に騒がれている内容ですが、ここで終わったんじゃ、普通のブログと同じです。
ここからは、プラによるのんきな日々を過ごす人を応援するこのサイトとしてはあり得ないぐらい、突っ込みます。その前に、CMです…
- 作者: 小島 郁夫
- 出版社/メーカー: ベストブック
- 発売日: 1992/11
- メディア: 単行本
まず、このボーイング787の登場によって、業界では様々な注目が集まっています。
ボーイング787の登場とエアバス社のA380型機の登場による、
1.航空機メーカの熱きバトルの開始
2.各メーカー戦略のために引き起こる、今後の旅行形態の変化
3.乗り心地の向上なるか?
などが、挙げられます。
小型機:B737優/A320ファミリー劣
中型機:A330・A340優/B757・B767・B777劣-その他A300古/B787・A350これからのため不明
大型機:B747一人勝ち/A380これからのため不明
と、こんな感じになります。しかし、これは普段の旅行手配業務を行っていて感じた、経験を元にした棲み分けです。ちがってたら、ごめんなさい\(__ ) ハンセィ
これ以上長くしてもしょうがないので、海外旅行好きの方は、この資料を参考に、一歩踏み込んだ海外旅行を楽しんでみてはいかがですか?
ところで、このような構図になったのには、地域的な背景もあります。一昔前のアメリカ/ヨーロッパの航空輸送状況ですが、アメリカは、国土が広いためたくさんの地点を結ぶ必要があり、ある程度の大きな街までを小型機がカバーし、大きな街どうしを大型機で運んだ方が効率がいいというのと、どんなに小さな街どうしでも乗り継いでいけば必ず行けるシステムができあがりました。それに対してヨーロッパでは狭い国土の範囲に多くの街があり狭い地域に多くの国が存在していて、鉄道も発達しているので、中型機で需要がある都市間をばんばん運んだ方が効率が良かったのです。そのため、先ほどの資料のような棲み分けができたと考えられます。
ところが、時代の流れで航空機の性能が向上し、長距離移動が容易になり、わざわざ大型でなくても大陸間の非行(-_-#)もできるようになってきました。そこで、今回の航空機メーカの戦略により旅行形態が変わるおそれまで出てきたのです。
まずは、2社の今後のビジョンは…
ボーイング社:
中型機の性能が良くなったのでなるべく多くの路線を開設して、乗り換えなしの快適旅行を夢見ている
エアバス社:
中核都市まで中・小型機で乗客を集め、都市間を大量輸送という仕組みを夢見ている
と、こんな感じになってます。まるで、一昔前までの地域背景が逆転してしまったかのよう…。ちなみに、大都市間の大量輸送と大都市までの輸送を補完する仕組みで成り立つシステムをハブアンドスポーク方式といいます。個人的には、海外旅行するときは、ハブアンドスポーク方式の方が移動の利便性面で融通が利きそうなので、好きです。
しかし、今後、両者のヒットの仕方によって航空輸送形式に大きな変化が出るかもしれないのです。
まとめ:
そんなわけで、今回、何気なく話題になった新型機の裏では、このような大きな話題性もあるのです。今、エアバス社の大型機A380がちょっとした問題がありなかなか出荷できないでいます。エアバス社の重役が責任で何回関わっちゃうくらい遅れています。そんななか、B787は順調に受注数を増やし、来年には無事に出荷できそうです。それに加え、ボーイング社の思惑以上にA380が売れていて、急遽、ジャンボ機の2階部分を今の設計より半分くらいまで伸ばし、対抗機種を用意するようです。今後の動向が気になるところです。しかし、よくあんなに大きくて重たいものが宙に浮くなぁといつも感心しています。A380を(映像で)みると、なおさら思います。A380は羽が少し長いようなので、空港の改良が必要なようですが、関空は先日その改修もできたようです。
ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます。もしよろしければ、お時間があれば、ぜひ、皆様のご感想をお聞かせください。また、ぜひ、飛行機で旅行をする際には、こんなことを考えながら、普通とはまたひと味違った楽しい旅をされてください。
では、 Have a nice trip & Goodspeed !!
TBどうもありがとうございます。
こちらからもお返しさせていただきます。
エアバスの中型機は乗り心地が良いんですか。
僕もかなりの数の機種に乗ったことがありますけど、エアバスの機体は日本で飛んでいるA320系しか乗ったことがないんですよ。
一度乗り比べてみたいものですね。
by 白い怪鳥 (2007-07-10 23:34)